今日の産業
知らないおじさんの車に乗って
知らない場所で
猪汁を食べた
こんばんは、かにです。
猪・鹿の止め刺しから放血までの講習会に行ってきた。
良い話を聞けたのでその内容をまとめる。
〇農林水産省が行っている「ジビエハンター研修」というものがある。この事業では、食肉として利用するための狩猟方法について学ぶことができる。
〇ストレスは肉質に影響を与える。pHを測定することで3種類に分けられる。
罠にかかれば何かしらのストレスは出るため全くストレスを与えないというのは遠距離でスナイプとかしない限り無理。
DFD肉・・・疲弊したもの。pHがほとんど低下していない肉(pH7程度)で、肉の色調が暗く、肉汁排出が極めて少ない。柔らかいが雑菌が繁殖しやすく不快なにおいが生じることもある。
正常肉・・・死後pHが徐々に低下して24時間経過するとpH5.4~5.6程度にまで低下する。畜肉では正常な状態。
PSE肉・・・止め刺し時の興奮などにより死後急速にpHが低下する肉(pH5.5程度)。pHの低下により酸性下で発熱するため、たんぱく質が変性し色が白っぽくなり多くの肉汁が出る。
〇狙撃をする場合、狙うポイントは脳、頚椎、心臓、肺。胃袋を破ると食用肉として使えないので注意。
〇くくりわなを使った保定(獲物を固定するまで)の注意点
・ワイヤーの状況を確認
・獲物の行動範囲を確認
・近づくときはストレスを与えないようにする
・足場を確認し、獲物に対して側面から接近
・角、鼻、口、足等に前後左右対象にワイヤーを2点掛けして獲物を保定。それから止め刺しを行う
・攻撃に対して盾を準備
〇鹿、もしくは小さい猪を気絶させる時は首、あごの下あたりを叩いてガクンと力を抜けさせ、その後頭を叩く。動かないようならすぐに頭を叩いても良い。気絶させても止め刺し時に目を覚ますこともあるので注意。
〇箱わなに獲物がかかった際は回収しやすいよう入口近くに誘導し、後ろ側をつっかえ棒等で封鎖すると良い
〇鹿が箱わなにかかった時、首にワイヤーをかけて締めて動脈を1分程度締めると気絶する。黒目が上にあがっていくことで確認可能。
〇電気を使って気絶させる場合は、食肉に使わない部位(獲物の顔を右に向けた時、後ろ足付け根の前部分と、前足付け根の後ろ部分)を狙う。
電気を流す時間は鹿なら3秒、猪なら5秒。時間経過後、利き手側だけを一旦離し気絶しているかどうかを確認。まだ気絶しないようなら利き手側を頭に刺す。気絶しているかどうかは目を見て判断。
〇放血で使うナイフは使用前にアルコール消毒をする。
刺す場所は首下をなぞりながら「くぼみ」を探す。
ナイフは並行ではなく、刃をやや地面側に傾けて刺す。狙うは腕頭動脈という一番太い動脈。心臓を刺すと放血のポンプが死んでしまうので刺すのは10センチで留める。ナイフはすぐに抜かず、柄を少し抑えて血の流れを促す。1分程度で全部の血が流れ終わる。その後は両前足を右手で抑えて、左手で前足付け根からやや胴体寄りの箇所を何度か押して可能な限り血を出し切る。
〇お尻に体温計を刺して鹿なら40℃、猪なら42℃あると豚熱に侵されている可能性があるので注意。
〇プラダンに紐を通してU字にするとソリとして使えて便利
〇気絶させるための電気棒は壊れてもすぐに修理できるようにするため自作が良い。既製品はボタン等が付けられていて分解が困難
〇解体場所は指導者さんの居酒屋の裏にあるとのこと。自分で持てない間はそこを使わせてもらえるよう要交渉。設備を調べて自分の家にも作りたい
こんなものだろう。非常に良い体験だった。
銃の免許を獲ろうか悩んでいたが、電気でも十分いけると知ったので銃は一旦忘れよう。
狩猟の指導者から土、日、月に獲物がかかった際は付き添いに行くよう話もできた。
50回自分で止め刺しをすれば様になると言っていたのでとにかく数をこなして覚えていきたい。
それまでにやるべきは・・・
まずは道具を揃えなければ。実際にやってみてからアイテムを揃えるのも良いが必ず必要なものは今から集めても良いだろう。
それと、狩猟~片付けまでにかかる時間を確認し、分かったら今の仕事の勤務時間を変更しよう。毎日狩猟に時間をさけるよう昼からの勤務に変更したい。これが一番重要かも。
最後に余談。
一緒に講習会を受けた5人の内、僕を含めた3人が「縛られることなく気長に暮らしたいから狩猟をしようと思った」という人達だった。時間に縛られたくないとか会社勤めが嫌だとか似た人達が多くてほっこりした。仲良くやってきたいぜ。
でわではノシ
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